ウェズリアン大学心理学専攻を経て、サイエンスライターとして著名であるメアリー・ローチ。
「セックスと科学のイケない関係」の著者であるメアリー・ローチが、あなたの知らない絶頂に関する10のトリビアを披露しました。
オトナな話のネタにおすすめです!
■簡単に説明すると(目次)
①胎児も自分を慰める
ローチ氏が、『医療超音波エコージャーナル』に掲載された論文の中でもっとも面白いと話すのは、こちらの音波写真です。
この時点ではまだ、その手は西部劇のガンマンのように来るべき瞬間に備えて静寂を泳いでいます。

医師によるとこれは自慰行動に類似したものだといいます。
②絶頂に性器はいらない

どういうことかというと、私たちが意識的にコントロールできないということです。
消化や心臓の鼓動、唾液の分ぴつと同じなんですね。
そんな絶頂は、多種多様な刺激によって引き起こされることが分かっています。
・眉毛で絶頂に達する女性

その光景を想像すると面白いですよね~。
眉毛を剃ってしまったらだめなのでしょうか。
・脊髄損傷部が敏感に……
脊髄を損傷してしまい、半身まひや全身麻痺になってしまった患者さんの中には、損傷部分の感覚がとても過敏になることがあるのだとか。絶頂にその部位は問わず、中には膝がスポットになる例もあります。
・歯磨きで絶頂

神経科医はその女性について詳しく調べたそうです。
歯磨き粉の成分について調べたり、爪楊枝で女性の歯茎を刺激したりしました。
すると、歯磨きをするという行為自体が絶頂の要因となっていることが分かりました。
そのあと女性はどうなったでしょう。
自分が悪魔に憑りつかれていると思い込んで、歯ブラシではなくマウスウォッシュを使うようになったそうです。
・思うだけで高みに至れるのだ

考えるだけで絶頂に達することができるのです。
どこも愛でる必要がないのです。
メアリー・ローチ氏がその女性にインタビューをしたところ、どんな状況でもできるそうで、実際に1分ほどで達したといいます。
ディズニーランドの路面電車の中でイッたこともあるそうです。
確認ですが、彼女は自身の身体のどこも”いじって”はいません。
③死してなお絶頂は得られる
絶頂するときのメカニズムは、こうです。腰部の脊髄神経と仙髄の神経根にある中枢に電気刺激を与えることで発生します。
・ラザロ徴候
脳死状態の遺体を刺激すると脊髄反射で身体が動くこと。
ラザロ徴候のメカニズムを利用することで、死体にも絶頂を生じさせることが可能です。
④絶頂は口臭の原因に

テオドール・ヴァン・デ・ヴェルデという結婚マニュアル「理想の結婚」を書いた著者の情報です。
眉唾物ですね。
⑤絶頂でしゃっくりが止まる
イスラエルのお医者さんがカナダの医学雑誌に寄稿したのは、しゃっくり治療法としてのエッチの可能性です。1999年、イスラエルのある男性はしゃっくりが止まらずに悩んでいました。
様々な民間療法を試しても治ることがなかったそうです。
ある日、その男性はしゃっくりが止まらないまま奥さんと夜の営みをしました。
すると、なんということでしょう。
しゃっくりが止まりました。
⑥吸い上げ理論の絶頂

・吸い上げ理論
1900年代初期ごろに提唱された受胎(赤ちゃんができること)に関わる理論です。
営みの際、女性が絶頂に達することで収縮運動がおこり、この動きによって精液が子宮まで吸い上げられて、精子と卵子の出会う確率があがるというもの。
古くは、不妊に悩むハプスブルク家のマリア・テレジア帝に対し、宮廷医が進言した記録があるそうです。
・吸い上げ理論の否定
マスターズとジョンソンという1950年代の研究者は、吸い上げ理論を疑い実験をしました。女性の子宮口にX線に反応する人工精液を入れ、レントゲンの前で自慰行為をさせました。
すると、絶頂を迎えても人工精液は吸い上げられることがなかったそうです。
人工精液の作り方に関してはクックパッドや3分クッキングのテンションで下部の動画の中でコミカルに語られています。
小麦粉と水、またはコーンスターチと水を用いるそうです。
・受胎率UPのための自慰
受胎率を高める方法として男性に言及されているものは、自慰行為です。男性の精子は、1週間以上体内に溜まったままだと異常が生じるようです。
卵子との合体が難しくなるのです。
イギリスの性科学者レヴィンは、このことから男性は頻繁にマスターベーションするのだと仮説を立てました。
さあ男性のみなさん、罪悪感とお別れです。
⑦吸い上げ理論と動物 養豚家のお仕事

デンマーク国立養豚委員会は、メス豚の人工授精作業中に豚を性的に刺激することが子豚の数を増やすことを明らかにしました。
そのため、養豚場の人工授精作業の際には、養豚家がオス豚の振る舞いをまねしている様子が見られます。
すごくコミカルです。下部動画の11:10あたりで見られます。
オス豚が鼻で行うところを養豚家のお兄さんが手で行います。

私たちが口にする豚肉の起源を追及するとお兄さんの努力に行きつきます。
⑧動物のメスも絶頂を楽しんでいる
動物には表情がありません。ですので、痛みや快感を顔に出さないと思われがちです。
しかし、ブタさんは犬と同じで、顔の上半分を動かすことができます。
耳で感情表現できるそうです。
お猿さんや人間は口に感情が現れるそうです。
これはベニガオザルの射精時の表情です。
⑨性の研究と性交マシン
人の性的営みに関する研究はどのように行われてきたのでしょう。マスターズとジョンソンはヒトの性的反応の流れを解明しようと試みました。
女性が興奮してから絶頂に至るまでの身体の変化を捉えようとしたのです。
そこで、二人が開発したのは人工性交マシン。
ちょっとアダルトな映像作品にありそうなものですが、いたってまじめです。
男性器を模した透明の張型にカメラと照明を仕込み、モーターがそれを動かす仕組みになっています。
被験者の女性はそのマシンとセックスをするというのです。
残念ながら現存しないそうですよ。
⑩射精オリンピック

キンゼイ博士は、射精時に子宮に放たれる精液の速度が受胎率に関与するという学説を検証しようとしました。
実験は壮大です。
キンゼイ博士は自身の研究室に男性300人を呼びました。
準備するものはシンプルです。
巻き尺と動画撮影用カメラ、そして2枚のシーツです。
シーツは、博士の研究室のペルシャ絨毯を汚さないように必要でした。
その結果、7割の男性の精液は、ただ真下に滴るだけだったそうです。
最高記録は約2.4mだったそうですが、射出と受胎率に関係はないということが分かりました。
まとめ
エッチなことに関して語ることは恥ずかしい気もしますが、新しい生命を育むための立派な営みです。あなたの存在は絶頂ありきなのです。
今回は、そんな絶頂に関しての研究でした。
真面目な研究があって、人間や動物の不妊に役立たれているのですね。
※11:10~養豚家がオス豚をまねる様子www.tedobu.com