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身体がだるいのは夜更かしのせいじゃない!10代の眠い朝【TED】

朝起きるのって、本当に辛い。

朝起きることを考えると、夜も眠れなかったりする。

今回は、10代の中学生や高校生と眠気について。

遅刻や寝坊をしてしまったり、日中のひどい眠気ってしんどい。

それって、夜更かしのせいじゃない!

当り前のことだった。

簡単に説明すると(目次)

中学生や高校生って、朝起きるのが辛い

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毎朝のように母親に布団を引きはがされて、奪い返して毛布にくるまっては母に怒鳴られ、泣く泣く制服に着替えて眠気眼をこすりながら学校へ向かう。

母親の怒号を背中に受けて追い出されるように家を出る朝は、あまり気分のいいものではない。

夏の朝は強い日差しがアスファルトから照り返して目が痛いほどだし、玄関を出たら陽炎ゆらめくサウナ状態。

30m先で踊る「止まれ」の標識をにらみつけても、もうベッドには戻れない。

吐く息白い冬には、起き抜けの重い身体にフローリングの冷たさが待ったをかける。

カーテンの外はまだ真っ暗なのに、時計の短針は7を目指してラストスパート。
時計の故障を疑うのは毎朝のこと。

目覚まし時計のスヌーズ機能をあと5分、あと5分と延ばしてみても、リビングからは父の新聞がこすれる音と「おはよう日本」。

縮こまった身体をマフラー、耳当て、手袋、コートで包み、もこもこの羊になってもベッドの温もりには敵わない。

どうして10代の若き学生たちは、そんな苦痛を経験しなくてはいけないのでしょう?

睡眠医学の研究者、ウェンディ・トロクセル氏 (以下、トロちゃん) はこう主張する。
それは社会のせいなのだ



10代の子供たちの90%が睡眠不足

トロちゃんによると、成長期である10代の子供達には8~10時間の睡眠が必要。
だけど、10代の子供たちのうち8時間の睡眠時間をとれて過ごしているのは、たったの10%だけ。

つまり、90%の子供たちが睡眠不足!

それも、8時間は推奨時間のギリギリの量なのである!

睡眠不足は夜更かしが原因ではないか?

睡眠不足って、何が社会のせいだ!

深夜のテレビ番組やアニメを観たり、ゲームをしたり、本を読んだり。

スマホ片手になんとなくネットサーフィン。

これらによって、いったい何人の10代の若者たちが夜遅くまで起きていることだろう。

中学生や高校生の夜更かしって、生活の乱れだよ。

自業自得なんじゃないか?

10代の6時起床は、成人の4時起床に等しい

トロちゃんによると、10代の子供たちの朝が辛い理由は体内時計の遅れが関係しているという。

しかし、それは生活リズムの乱れからくるのではなく、眠りを促すホルモン、メラトニンの分泌の遅れにあるのだと指摘している。

10代の子供たちの身体は、23時くらいまでメラトニンが分泌されないんだ。

大人や幼児たちは、21時には分泌されるんだって。

10代の学生たちって大人や幼児と比べると、身体の仕組みが2時間もズレているんだ。

それってつまり、10代の中学生や高校生を6時に起こすことは、お父さんやお母さんが午前4時に叩き起こされるのと同じこと!



午前4時に叩き起こされることを想像してみよう

あなたが午前4時に起こされたら、
「あぁ、早起きできた。これで仕事にいく準備がゆっくりできる!朝ごはんも食べられるぞ!今日はいい一日のスタートだ!」
なんて思うだろうか?

「寝かせろ!いや、私は寝る!まだ朝の4時じゃないか!」
と憤慨するはずだろう。

強引にベッドからはがされて始まる一日は、常に眠気との戦いだし、
コーヒーや眠眠打破、レッドブルがあっても身体が重たいことだろう。

あれ、それでも早く寝ればいい話だよね?

10代の子供たちの体内時計がずれているのなら、早く寝ればいいじゃないか。

学校が始まる時間が遅いほど、学生は夜更かししちゃうよね?

むしろ、始業が早ければ早いほど、学生は夜更かしをしないで早く寝るからいいことだらけのはずでは?

朝がしんどいのは、始業時間が早いから

トロちゃんは始業時間の遅い学校に通う学生と、早い学校に通う学生について調査した研究を紹介した。

これによれば、始業時間の早い学校に通う学生は睡眠時間が短く、始業時間の遅い学校に通う学生は睡眠時間が長いことがわかった。

始業時間が遅くなれば、就寝時間は変わらないけど起床時間が遅くなる。

だから、結果的に睡眠時間が長くなったんだって。

まとめ

中学生・高校生の子供たちの90%が睡眠不足だなんてびっくり!
始業時間さえ遅くなれば、中学生や高校生は満足した眠りを得られる。
そして、起床時間が早い子供よりもさらに早く起きて朝ごはんの準備をするお母さんも、
朝、お出かけする前に子供たちと格闘する必要がなくなるのかもしれない。